番頭は、仕事で阿蘇方面に出かけることが多く、そこは最も昼飯を食べる回数も多い地域である。
観光地として九州で高名な「阿蘇地域」には、観光客の入店をターゲットにしている飲食店の数も多い。ただ、観光地に言えることは、「高かろう、不味かろう」の、結果的には満足を得るお店は非常に少ないものである。これは阿蘇方面に限らず、全国の観光地に言えることではないかとは、いろんな所で痛い目に逢った番頭熊本の意見であります。
味がマズイ、価格が高い(ぼったくり)、店員の対応が悪い、というのが、店における「三大悪条件」ということは、皆さんも既に経験している事だと思うワケですが、 ここに紹介する喫茶店「とちのき」は、その三大悪条件を見事にクリアしているのである。メニューの数こそ少ないけれど、うどん、そば、やそれぞれのメニューに附属している漬け物、煮豆、南蛮漬け、煮物類などはすべてオリジナルで、「既製品」はない。もちろん喫茶店であるので主力の珈琲も当然旨い。 40年ほど前から飲食業界には冷凍品やパック物などの既製品が横行し、その「既製品」同士の組み合わせメニューが昨今では常識となった。仕事量(手間や調理技術)の軽減、多種メニューの提供を低価格で消費者が求めた事によるものなのか、製造メーカーが商いとして提案したのか、どちらが先だったのかというと、「ニワトリと卵」のような関係であるように思う。 余談はさておき、 今年16才になるボクの息子が、幼児期の頃、よく食べていたこの店の「とちのき定食」に付いてくる煮豆とアブラメ(川魚)の南蛮漬け、大根サラダや味噌汁の味を「あれは、おいしかったなぁ!!」と、よく懐かしがるのである。 他にお薦めはというと、出汁と醤油の風味のよい「田舎うどん」、「田舎そば」、ステーキ肉の入った「自家製カレー」。ガラス張りの客席で景色を見ながら食事や、カウンターでスタッフに阿蘇観光の見所など尋ねてみてはいかがでしょう!! きっと貴方の「行き付けの店」になるハズです。 |