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当社が扱っている田舎物件のその殆どは「都市計画区域外の物件」です。 都市計画区域外における建築に関する制限等は区域内に比較すると随分緩やかです。 用途地域の指定がないため建築物の用途制限や建ペイ率、容積率の点でも、かなり自由な 建物が建てられます。ただ、最低限の建築基準法による制限は守らなければいけません。 建築の計画段階で、管轄の役場や県の土木事務所などに足を運び、「建築確認」もしくは「建築工事届け」のどちらなのか? また、どのような書類の提出が必要なのかを、 まず第一に知っておく必要があります!!! 一般的には建築を依頼されている建築業者があなたの代わりに、それらの調査や申請、書類の提出を行ってくれるので、 「建主が自ら関係官庁に足を運ぶ」 ということは、まずないのですが、それこそ希に「セルフビルド」の人もおられるようですので、その場合は、本人が右往左往しながら直接関係官庁に出向いて、担当者(熊本県の場合は景観建築係です。)からいろんな説明を聞いたり、書類を貰ってくることから始まります。 自分で家を建てる人で、管轄の役所にプランの相談に行かない人は、まずいないとは思いますが、小さな物置程度の建物の場合は、相談に行かない人もいらっしゃるようです。 折角、ボクのこのホームページに来ていただいたことですので、これから家を建てようと思っている人や、すでに一度家を建てられた人はすでにご存じかと思いますが、参考までに、ここに大まかですが、建築基準法の重要な部分の条文をそのまま列記いたします。特に、「ただし文」の規定が大変重要ですので何度も読んで正しく理解しておけば、一般常識としても、「いつかどこかで為になるかもしれない!!」ということです。 建築基準法第二章 建築物の敷地、構造及び建築設備 (敷地の衛生及び安全) 第十九条 1, 建築物の敷地は、これに接する道の境より高くなければならず、建築物の地盤面は、これに接する周囲の土地より高くなければならない。ただし、敷地内の排水に支障がない場合又は建築物の用途により防湿の必要がない場合においては、この限りでない。 2, 湿潤な土地、出水のおそれの多い土地又はごみその他これに類する物で埋め立てられた土地に建築物を建築する場合においては、盛土、地盤の改良その他衛生上又は安全上必要な措置を講じなければならない。 3, 建築物の敷地には、雨水及び汚水を排出し、又は処理するための適当な下水管、下水溝又は溜め桝その他これらに類する施設をしなければならない。 4, 建築物が崖崩れ等による被害を受ける恐れのある場合においては、擁壁の設置その他安全上適当な措置を講じなければならない。 (大規模建築物の主要構造部) 第二一条 1, 高さが13メートル又は軒の高さが9メートルを越える建築物は、主要構造部(床、屋根、及び階段を除く。)を木造としてはならない。ただし、構造方法、主要構造部の防火の措置その他の事項について安全上及び防火上必要な政令で定める技術的基準適合する建築物(政令で定める用途供するものを除く。)は、この限りでない。 2, 延べ面積が3000平方メートルを越える建築物は、主要構造部(床、屋根、及び階段を除く。)を木造としてはならない。 3, 高さが13メートル又は軒の高さが9メートルを越える建築物は、主要構造部(床、屋根、及び階段を除く。)を石造、れんが造、コンクリートブロック造、無筋コンクリート造その他これらに類する構造としてはならない。ただし、特別の補強をし、かつ、構造計算によって、その構造が安全であることを確かめた場合においては、この限りではない。 次の第6条は「建築確認を必要とする建物」の定義が記されています。 (建築物の建築に関する申請及び確認) ・・・・一部を抜粋 第六条 一、 建築主は建築物を建築しようとする場合においては、当該工事に着手する前に、その計画が当該建築物の敷地、構造及び建築設備に関する法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して建築主事の確認を受けなければならない。 1,**特殊建築物で、その用途に供する部分の床面積の合計が100平方メートルを越えるもの。 2,木造の建築物で3以上の階数を有し、又は延べ面積が500平方メートル、高さが13メートルもしくは軒の高さが9メートルを超えるもの。 3,木造以外の建築物で2以上の階数を有し、又は延べ面積が200平方メートルを越えるもの。 **特殊建築物とは・・・・劇場、映画館、演芸場、集会場、病院、診療所、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、マーケット、遊技場、展示場、倉庫、車庫、自動車修理工場 など・・・(およそ不特定多数の人が集まる建物や店舗と覚えましょう!!。) 上記以外の建築物で建築確認が必要でない建物については、要するに「建築工事届け」ということになります。こちらのほうも工事前に届けましょう!! また、建築地域により、その町村の独自の条例や自然公園法、森林法、河川法などで、建物の色や屋根の勾配、高さ、敷地面積及び建築制限なんかもあり、別途にそれらの許可申請、届け出も必要な場合があります。(これもまた、通常、建築を請け負った業者さんがすべてを代行しますので、実際は本人が出向いて申請することは実務上では殆どないのが現実です。) 参考・・・・・建築基準法での制限ではありませんが、建築士によらない建築の場合(要するに素人が自分で建てる場合)は規定があり、その場合、木造は2階建てまでで、面積100平方メートル以内、コンクリート造は平屋で、同じく100平方メートル以内です。 参考・・・・・よく言う「幅員4mの道路に2m以上の接道義務」は都市計画区域外には該当せず、極端な話、都市計画区域外では道路に面していなくても一般建物は建てられることになってます。が、住宅金融公庫などの融資を受けての建築の場合は、そこらの要件が必要になるようです。狭い道路の場合は一般的なセットバックを必要とします。また、"住金用の建築確認申請"が必要です。もちろん接道道路はできるだけ広く、舗装され、快適なほうが断然良いとは思いますが・・・・。 都市計画外での建築制限は細かく説明すると色々ありますが、細かいところは各関係官庁の担当者の方にお尋ねください。 |
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